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2011年12月22日(木)

検察とメディアが低レベルである事実 [クリニックにて]

僕は、いつも日本のメディアは当てにならないから、ニュースなども見るだけ無駄だと提言しています。
真実を知れば知るほど、馬鹿らしくなります。
検察もお粗末そのものです。
自分が取り調べを受けたら、「でっち上げ」で晒し者になると考えるだけで、ゾッと!!!します。
権威と権力に呆けた、ヒステリー集団とは関わり合いたくないものです。

以下、検察のお粗末さを暴露した、前田元検事の証言に関するコラムを転記しておきますので、知的に興味のある方はお読みください。


永田町異聞メルマガ版
     
      「国家権力&メディア一刀両断」 2011.12.22号

                         
                  新 恭(あらた きょう)



  前田元検事が暴露した小沢捜査の妄想


「私は受刑中で社会的にはすでに死人です」

東京地裁の法廷で、検事の地位から罪人に転落した男は、捨て鉢なその言葉を
甲高い声で吐き出した。

村木冤罪事件で、証拠のフロッピーを改ざんした大阪地検特捜部の元検事、前
田恒彦。

どういう手練手管を使うのか、供述引出しに長け、当代随一の「割り屋」とい
われる検事だった。

小沢一郎をターゲットにした陸山会事件の応援に東京の特捜部から呼ばれたの
も、その腕を見込まれたからだ。

前田の眼から見た東京地検特捜部の小沢捜査はどんなものだったのか。法曹資
格を失って、もはや古巣に遠慮することもなく、守るべき地位や名誉もない男
の口から、何が飛び出してくるのか。

12月16日の第10回公判は、証人として法廷に呼ばれた前田に対し、検察
役の指定弁護士、小沢側弁護人の双方が尋問するはじめての機会だった。まさ
に小沢裁判のヤマ場である。

その成り行きは、想像以上に波乱の様相を呈した。陸山会捜査の欺瞞的本質を、
かつて内側にいた男が暴き出す、前田独壇場の一幕となった。

大半の検事が無理筋と知っていながら突き進んだ捜査だということも彼の証言
ではっきりした。

特捜部長ら数人の幹部だけがやる気満々で、その他多くの検事が捜査に疑問を
抱いて士気も低下していたにもかかわらず、いったん始めたがゆえに引き返す
ことができなかったのだ。

まさに、戦前の日本軍から戦後の霞ヶ関に連綿と受け継がれている日本的組織
特有の「失敗のDNA」がここにも表れた感が強い。

当初、最高検は前田を証人として出廷させることをためらった。その理由につ
いて、前田が法廷で語った。

「陸山会事件の捜査では検察のやり方に問題があったと私は思っているが、法
廷では偽証ができないので、聞かれれば、そのまま思っていることをすべて答
えることになる。そうすれば、どんな話が出てくるか予断を許さない状況にな
る」

検察は、前田の証言になにがしかの恐れを抱いていた。当然、検察という組織
について不利になることをバラされたくないという思いが検察トップにはあっ
ただろう。

前田にしてみれば、保身のために口をつぐむ必要は、もはやない。雄弁に法廷
でしゃべり続け、前田の独壇場のようになったのは、復讐や悔恨の入りまじっ
た彼の感情が一気に解放されたせいかもしれない。

筆者がこの小沢裁判第10回公判で、最も関心を持ったのは、前田の眼のスク
リーンに映った小沢捜査というものが、どのようであったかということだ。前
田の口からその一端が語られるかもしれないという期待感が強かった。

果たせるかな、思った通りの展開になった。検事であった人物が、自分も捜査
に加わった事件についてこれほど赤裸々に語ったことはかつてなかったはずだ。

そこで、筆者はこの日の公判で前田が語った内容をもとに、いわば内幕ドキュ
メントを組み立ててみることにした。

物語は、石川、池田に続いて大久保と、3人の元秘書が逮捕された2010年
1月16日ごろから始まる。

週末というからおそらく大久保が逮捕された16日の土曜日だろう、大阪地検
特捜部に出勤していた前田は、大坪特捜部長の部屋へ呼ばれた。夕方というこ
ともあって、大坪部長、佐賀副部長はビールを飲んでいた。

大坪は「まあ、まず一杯」と、前田にビールをすすめたあと、「すまんが東京
へ応援に行ってくれ」と切り出した。前田には大阪でやるべき仕事があったが、
上司の命令には逆らえない。

陸山会への捜査規模拡大にともない、1月20日、前田を含め全国から20人
の検事が東京地検10階の事務課に集合した。全員で佐久間特捜部長、吉田副
部長にあいさつまわりをした。

吉田副部長の部屋では前田一人が残され、ソファーに差し向かいに座った吉田
から「大久保の取り調べをやってもらう」と言われた。

木村主任検事からは「この件は特捜部と小沢の全面戦争だ。小沢をあげられな
ければ特捜の負けだ。恥ずかしい話だが、東京には割り屋がいない。だから大
阪に頼ることになった」という話があった。

自信家の前田としては、こう持ち上げられたら悪い気はしなかっただろう。そ
れでも多少は東京特捜部への反発があったらしく、16日の法廷で本音が漏れ
た。

前田が当時、大阪の事件の内偵を抱えていたことについて小沢側弁護人から
「東京地検特捜部は大阪地検特捜部の捜査を中断させても応援を取るような上
位にあるのですか」と聞かれると、こう言った。

「本当にふざけるなという感じですよね。大阪は厚労省事件があっても東京か
ら応援を借りることはないのに…」

こんな経過があって、前田は大久保の取り調べに着手した。そして、すぐに分
かったことがあったという。

「(小沢氏の)4億円はどこから来たのかいろいろと(他の検事らに)聞きま
した。5千万円は水谷建設、1億円は○○建設などと筋を描いていました…た
だ、業者を調べる担当検事らは、うまく裏献金の話を聞き出せていないと感じ
ました」

収支報告書の記載の件などはどうでもよいというのが特捜部の本音で、捜査の
重点は裏金に絞られていた。しかし、現場の検事は立件の困難さを感じていた
ようだ。

「裏献金で小沢先生を立件しようと積極的なのは、佐久間特捜部長や木村主任
検事など一部で、現場は厭戦ムードでした」

小沢の事情聴取が1月23日に行われ、木村主任検事が担当したが、不首尾に
終わった。ますます特捜内部の空気は悪くなる。

「最初に、主任検事が小沢先生を割れませんでした。主任が負けて帰ってきた
のに、そんな主任のもとで頑張ろうとは思いませんでした」

前田ははじめから、この捜査の見立てに疑問を持っていた。

「もっと小沢先生周辺や奥様の資金周りを調べるべきだと思いましたが、それ
ができていなかった。4億円が企業からの献金と『妄想』する人もいたが、正
直ついて行けなかった」

「小沢先生周辺や奥様の資金周り」という言葉に筆者は注目した。

小沢は元赤坂の個人事務所の金庫にあった4億円について記者会見でこう説明
している。

「湯島の自宅を売却して深沢に自宅を建てたさいの差し引き残金約2億円と、
家族名義の口座から引き出した3億6000万円、計約5億6000万円の一
部だ」

この説明に辻褄が合うかどうかは、小沢や和子夫人の通帳、銀行資料、土地建
物の売買契約書や謄本などの資料を調べれば分かるはずで、検察がここに問題
を見つけることができなかったがゆえに、捜査に行き詰まったことは明白だ。

強制捜査に着手する前に、そのあたりをよく調べておくべきだったというのが
前田の言っている「小沢先生周辺や奥様の資金周り…」の意味ではないかと推
測できる。

だから佐久間特捜部長から「大久保はどう?」と聞かれたさいに、前田は「頑
張ってみますけど難しいです」と答え、小沢立件は無理であることをほのめか
した。「小沢先生まで行くことはないと思った」と言う。

大久保は自分への企業献金があったという話はしたが、小沢への裏金について
は「コンクリートの塊」と前田が形容するように固く否定したようだ。

石川議員の取り調べについて、前田は担当の田代検事から聞いたことを次のよ
うに証言した。

「石川さんが陸山会と関係なく、ウナギの養殖業者から賄賂をもらったという
話があって。実は贈収賄にはあたらないんですけどね。それを贈収賄として調
書を取って、『(収支報告書の)虚偽記載を認めなければ考えがあるぞ』と
(吉田検事が迫った)。それでも石川さんは頑張った。田代検事も『あいつ
(5千万円を)受け取ってないんじゃないか』と話していた」

前田は、小沢裁判が始まる前、前田を証人として申請した検察役の指定弁護士
と会って、事前の打ち合わせをしたという。

「ざっくばらんに、捜査の問題点を含めて申し上げた。『私は小沢さんが無罪
だと思う』『指定弁護士も職務上大変ですね』と。捜査にいろいろ問題があっ
たことも言いました」

実はこのあと、第10回公判におけるもっとも重要な発言が飛び出す。

「証拠隠しのことも…言ったかな? 言わなかったかな?」

当然、小沢弁護人は「証拠隠しとは何か」と質問する。前田の口からは待って
ましたとばかりに、以下の言葉がほとばしった。

「裁判では検察審査会の議決が妥当だったかどうかも審理されますよね。そこ
で検察の資料として検審に提出されるもので、証拠になっていないものがある
わけですよ。」

「石川さんの調書に問題があったんじゃないですかね。石川さんの調書には弁
護士からのクレーム申し入れがたくさんあるんです。それが証拠に含まれてい
れば、審査会が見て、調書の信用性は減殺されるわけですよね…裏金を渡して
いるという検察の想定と違う取り調べ内容は、証拠化しないんです」

「4億円のうち5千万円は水谷かもとなっても、残りの3億5千万円は分から
ない。何十人の検察官が調べて、出てこない。検審にそれが示されれば、水谷
建設の裏献金の信用性も、減殺されていたはず」

要するに、検察が石川の供述調書のうち、弁護士からクレームのついたものな
ど、小沢サイドに有利に働く証拠を隠さずに出していれば、検察審査会の判断
も「起訴相当」議決にいたらなかった可能性があると前田は言っているのだ。

そして、こうしたやり方は小沢に対する捜査に限らない、すなわち検察の習性
だということを以下のように語った。

「想定に合わなければ証拠にならないというのがこれまでの検察で、私も感覚
がずれていて、厚労省の(証拠改ざん)事件を起こすことにもなった」

前田自身も村木冤罪事件で、特捜部の想定に合う証拠だけを集めようと躍起に
なり、そのあげく、罪を犯してしまったことを悔いてみせることで、検察の集
団妄想的な組織特性を告発したといえるかもしれない。

ところで、「4億円の裏金は一部検事の妄想」とする今回の前田元検事の証言
は、政権交代直前の最大野党党首を狙い撃ちした無理筋の国策捜査であること
を本質とする小沢裁判にとって、きわめて重大、かつ具体的な告白である。

にもかかわらず、主要新聞各紙はどこも、ほとんど目立たない扱いであったし、
テレビでも短いニュースは流れたものの、報道ステーションやニュース23クロ
スなど夜の報道番組は取り上げていなかったと記憶する。

巨額の裏金が動いたことを隠ぺいするため小沢事務所が虚偽記載したというス
トーリーを検察の尻馬に乗って吹聴してきたマスメディアは、裁判の過程で捜
査着手当初の報道と違う重要証言が飛び出した場合にはしかるべき扱いで必ず
フォローし、読者、視聴者に広く知らせてイメージの修正をはからねばない。

そうでなければ、初期段階における捜査の間違った想定が長期にわたって世間
の隅々にまでこびりつき、最悪の場合は人を不当にも社会的に抹殺してしまう
ことになる。
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Posted by 管理者 at 14時22分

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