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2011年04月01日(金)

原子力事故の実態(1):利権学者達の欺瞞 [クリニックにて]

できるだけ沢山の人に下記サイトを紹介しましょう。

素人にも分かりやすく、問題点を解説してくれています。
1時間46分ありますが、全て観るだけの価値はあります。
子供達にも是非伝えたいですね。

【大切な人に伝えてください】小出裕章さん『隠される原子力』

特に最後の方の30分の質疑応答の部分が秀逸です。
「無毒化」することができない「死の灰」を45年間で広島原爆の120万個分、既に作ってしまっている・・・
廃炉にする方法とスケジュールを確定しないままに建設して稼働させている。

僕自身は理系が好きなので、理解しているつもりでしたが、
国家と企業がこれほどの隠蔽をしているとは・・・
TVニュースは全くあてにならないことは分かっているつもりですので、我が家でもテレビは観ませんが・・・やはり、信頼できる人物がインターネットを通じてコメントしていることが一番有益だと思います。

国家と企業に都合の良いコメントばかりする。
御用学者を市民がリコールして、断罪するシステムがなければ、
企業からふんだんに研究費をもらっている「スカタン学者」の言いたい放題を止めることはできませんよね。

さらに勉強したい方のために、僕の愛読しているメルマガの最新版を紹介します。

                  新 恭(あらた きょう)



     漏出した核燃料サイクルの欺瞞 



福島第一原発のタービン建屋は原子炉建屋と違って、内部は広々としている。
照明も明るい。天井には直径二メートルほどのパイプが二本。原子炉内でつく
られた蒸気がこのパイプを通り、タービンの羽根をまわす。(堀江邦夫「原発
ジプシー」より)

宙吊り状態になった複雑な配管がジャングルのようにめぐり、暑くて作業ス
ペースも狭い原子炉建屋は、作業員に極度の緊張と不便を強いるが、隣のター
ビン建屋では少し気が緩むこともあるのだろうか。

いや、これほどの困難と闘っている最中である。気が緩むというより、極度の
疲労が注意力を奪ったのかもしれない。

福島第一原発3号機のタービン建屋地下1階に水たまりができ、そこで電気の
ケーブルをつなぐ仕事をしていた3人の作業員が被曝するという、放射線管理
不行き届きの事故が起きた。

原子炉で発生した蒸気を直接、タービンに送る「沸騰水型」の福島第一原発で
は、タービンが放射能で汚染されているため、タービン建屋といえども、汚染
管理区域用の作業衣を着て入室しなければならない。

これを着るときは、靴下を二枚つけたうえにゴム長靴をはくのが普通だが、な
ぜか3人のうち2人が短靴で、放射能汚染水が足の皮膚をぬらした。

幸いというべきか、3人は全身症状や皮膚の異変もなく退院したようだが、ま
だ楽観はできない。高レベルの放射線を浴びているし、万が一、プルトニウム
を吸い込んでいたとしたら、体内でずっと放射線にさらされ続けることになる。

いきなり、プルトニウムの体内被曝の懸念を持ち出したのは、ほかでもない。

福島第一原発の3号機は、ウラン燃料とともにプルトニウムを含むMOX燃料を
使っている。危険といわれながらも国策として計画を進めた「プルサーマル」
の営業運転炉だ。

周知のとおりプルトニウムは核爆弾の材料である。これをウラン用につくられ
た既存の原子炉(軽水炉)で燃やしているのは福島第一原発の3号機を含め日
本では四か所しかない。

3人の被曝事故以来、にわかにプルトニウム汚染を心配する声がわきあがった
のも当然だろう。

誰がどう勘定したのか知らないが、プルトニウムは半減期が2万4000年という、
人間の尺度では想像もつかない長さだ。アルファ線を放ち続け、体内に蓄積さ
れると強い発癌性を持つ。

3人がつかった水たまりや建屋内の空気に、はたしてプルトニウムは含まれて
いなかったのだろうか。

筆者はそれが気になって、新聞やネット上の記事に目を凝らし、東電や政府の
プレスリリース資料をくまなく調べた。

東京電力のサイトには「発電所敷地内の空気中放射性物質」「放水口付近の海
水分析」はあっても、肝心の水たまりの強い放射能の正体については一切、
データがない。

新聞も、その汚染水から「セシウムなど少なくとも9種類の放射性物質が見つ
かった」(朝日新聞)というていど。ヨウ素、ランタン、セリウム、テクネチ
ウムの名もあがっているが、どうもはっきりしない。

どうしてプルトニウムについてはいっさいデータが出てこなかいのか、東京電
力はこう釈明した。

「プルトニウムを測定する装置を当社は持っていない…測定していない以上は、
絶対ないとは言えない」

そもそも、MOX燃料が使われている3号機だけでなく、使われていない1,2号
機その他でも、炉内にはプルトニウムが存在する。ウラン燃料の炉でも、ウラ
ンが変化してプルトニウムが生成されるからだ。

にもかかわらず、プルトニウムの測定装置がないというのはどうにも解せない。

ようやく、この原稿を書き上げる寸前になって、東電は福島第一原発敷地内5
か所の土壌からプルトニウムを微量ながら検出したと発表した。

首相官邸が動きだしたこともあって、遅ればせながらプルトニウム測定に腰を
上げたということだろう。

ただし汚染水について、プルトニウムの有無は今の時点では判明していない。

それでは、どういう経路でタービン建屋に水が漏れ出たのだろうか。3号機で
の被曝事故のあと、1号機、2号機にも放射能汚染水がタービン建屋にたまっ
ていることが判明した。

原子炉とタービンをつないでいるのは、蒸気や水の通る配管とかダクトパイプ
だ。原子炉の燃料が溶解して水に触れ、核分裂生成物を含む水や蒸気が配管や
容器の弱い部分から漏れたと考えるのがふつうだろう。

たとえば配管の溶接部分にはひび割れが見つかることが多いという。長年使用
しているうちに菅の肉厚の減少、すなわち「減肉」とよばれる状態に劣化して
いる可能性が高い。今回のような巨大地震があれば、ひとたまりもない。

炉心溶融の起きた原子炉から、中身が漏れているということになれば、溶けた
燃料本体にあるプルトニウムが汚染水にも含まれていると考えられる。高濃度
だった可能性もある。重い粒子とはいえ、タービン建屋の空気中に飛散してい
れば、作業員の体内に吸引された恐れすらある。

福島第一原発の3号機では、昨年10月に、プルトニウムを劣化ウランに混ぜたM
OX燃料を使うプルサーマルの発電をはじめた。

プルサーマルは、ウラン用につくられた原子炉を使ってプルトニウムの混ざっ
た燃料を燃やすという、常識的には好ましくない発電方法だ。「石油ストーブ
にガソリンを入れるようなもの」と極端な物言いをする人もいる。

なぜこんなことをやっているのか。ひとことでいえば、核燃料のリサイクルを
しなければ原子力発電をこの国で続けられないからである。

問題は使用済みの核燃料をどうするのかということから始まっている。

使用済みのウラン燃料が、放射能をもつ核のゴミにすぎないのなら、原発の地
元も、青森県の六ケ所村も、「核のゴミ捨て場」になることを恐れて、いくら
補償や助成金をもらっても原発関連施設を拒否するだろう。一時貯蔵と言い含
められているからこそ受け入れているのである。

そもそも永久に核廃棄物を地中に埋めておいていいという地域をこの国で見つ
け出すのは難しい。だからいまだに核廃棄物の最終処理をする場所が決まらな
い。そこで、仕方なくリサイクルという発想になる。

核燃料サイクルの一環、プルサーマル計画の流れはこうだ。

使用済みウラン燃料を、燃料プールで冷却して放射能を減らしたうえフランス
などの再処理工場に運び込み、プルトニウムを分離して取り出す。

そのプルトニウムを劣化ウランと混ぜてMOXにし、それを焼き固めたペレット
の粒を被覆管につめて燃料棒として、既存の発電所の原子炉で再利用する。

ただし、福島第一原発3号炉の燃料集合体のうちMOXの燃料棒の数は3分の1
以下、おそらく1割ていどとみられ、あとは従来のウラン燃料棒である。

プルサーマル計画が国策となったのは、1995年に起きた高速増殖炉もんじゅの
ナトリウム漏えい事故がきっかけだ。この事故がもとで、プルトニウムを使う
高速増殖炉の建設計画が頓挫したことから、別の方法で使用済み核燃料の再利
用をする必要に迫られた。

再利用できず、しかも貯蔵地確保が難しくて、使用済み核燃料の行き場がなく
なれば、すべての原発を停止しなければならなくなる。

しかも核兵器の材料であるプルトニウムについて、日本は核兵器開発の疑いを
かけられないよう、余剰のプルトニウムを持たないと国際的に約束している。

原発の運転を続けるためには、プルトニウムを使う実績が必要だった。

わが国では、福島のほか、玄海原発3号機(09年12月)、伊方原発3号機(10年
3月)高浜原発3号機(11年1月)で営業運転がスタートし、今後も高浜4号機、
浜岡4号機、島根2号機、泊原3号機、女川3号機などで導入が予定されている。

福島第一原発の場合、プルサーマル導入に至るまでに紆余曲折があった。

佐藤栄佐久元知事が、プルサーマルの危険性を声高に指摘し、原発推進を国策
とする政府と対立したからだ。

佐藤知事が東京電力、ならびに霞ヶ関に強い不信感を抱いたのは、2002年8月
の、ある事件が発端だった。

8月29日夕、福島県生活環境部に経産省原子力安全保安院から1枚のFAXが送ら
れてきた。

「福島第一・第二原発で、故障やひび割れの損傷を隠すため、東電が長年にわ
たり点検記録をごまかしてきた」という内容だ。

その二年も前に届いていた内部告発を原子力安全保安院が放置していたものだ
った。

佐藤知事は思った。「国と電力会社は同じ穴のムジナだ」。「こういうことな
ら、今後国の原子力政策に一切協力できない」。副知事に「本丸は国だ。敵を
間違えるな」と檄を飛ばした。

プルサーマルについては「言及することじたい論外」と、記者の質問に答えた。

福島県は1996年以来、原子力政策の見直しを求めてきたが、検査結果の隠ぺい、
改ざんが発覚したあと、佐藤知事は国が固執するプルサーマルに強く抵抗した。

東電は点検や修理、保安院の命令などが重なって、一時、すべての原発(福島
10基、柏崎刈羽7基)の運転を停止する事態に陥った。

この時、平沼経産相が「首都圏大停電」に言及するほど東電営業区域内は電力
不足に陥り、日経新聞は「再開時期が知事の胸先三寸というのでは困る」と社
説で佐藤知事をなじった。

佐藤知事は、06年に、のちに実質無罪となる汚職事件で東京地検特捜部に逮捕
され政治生命を絶たれた。あきらかにでっち上げの冤罪事件だった。

佐藤氏の著書「知事抹殺」によると、当時の東京地検特捜部の検事が「知事は
日本にとってよろしくない。いずれ抹殺する」と、先に逮捕された弟に語って
いたという。

その4年後に3号機でプルサーマル営業運転が始まったことはすでに書いた通り
だ。

プルトニウムというと危険物質のイメージが強烈なだけに、東電としては触ら
れたくない部分だろう。

かつて通産省と科学技術庁は福島の原発周辺住民にこう説明した。

「MOXのペレットは焼結されているから粉状になってサイトの外に運ばれてい
くというのは、実質的にあり得ない」。

現実に原子炉建屋の外の土でプルトニウムが検出されたのだから、これが真っ
赤なウソであることは明らかだ。

エドウィン・S・ライマン博士は1999年の「プルサーマルの危険性を警告
する」という講演会で次のように述べていた。

「MOX燃料は、ウラン燃料と同じく、炉心損傷を伴う重大事故の際には、細か
なエアゾールの形で拡散しうるのである」

ペレットの形が崩れるほど燃料が溶けてしまえば、当然のことながら外に漏れ
出す可能性があるということをライマン博士は指摘していた。

炉心の燃料が溶けていることや、炉心をおさめる圧力容器の損傷も東電は認め
ざるを得なくなっており、プルトニウム汚染の広がりが懸念される。

ところで、今回の被曝事故が、最前線で作業にあたっている人々に深刻な衝撃
を与えたことは想像に難くない。2号機のタービン建屋の水たまりからは毎時
1000ミリシーベルト以上という強い放射線量を計測した。

これほどの放射線が出ているところで、はたして人間が作業できるだろうか。
二十年間、原子力発電所の現場で働き、癌で亡くなった平井憲夫さんが書き残
した文章がある。下記はその一部だ。

◇◇◇
 
原発の建屋の中は、全部の物が放射性物質に変わってきます。物がすべて放
射性物質になって、放射線を出すようになるのです。
 
体の外から浴びる外部被曝も怖いですが、一番怖いのは内部被曝です。
 
原発の中ではホコリが放射能をあびて放射性物質となって飛んでいます。この
ホコリが口や鼻から入ると、それが内部被曝になります。原発の作業では片付
けや掃除で一番内部被曝をしますが、この体の中から放射線を浴びる内部被曝
の方が外部被曝よりもずっと危険なのです。体の中から直接放射線を浴びるわ
けですから。

体の中に入った放射能は、通常は、三日くらいで汗や小便と一緒に出てしまい
ますが、その間、放射能を体の中に置いたままになります。また、体から出る
といっても、人間が勝手に決めた基準ですから、決してゼロにはなりません。
これが非常に怖いのです。どんなに微量でも、体の中に蓄積されていきますか
ら。

私はその内部被曝を百回以上もして、癌になってしまいました。癌の宣告を
受けたとき、本当に死ぬのが怖くて怖くてどうしようかと考えました。

廃炉・解体や廃棄物のことなど考えないままに動かし始めた原発ですが、厚い
鉄でできた原子炉も大量の放射能をあびるとボロボロになるんです。

だから、最初、耐用年数は十年だと言っていて、十年で廃炉、解体する予定で
いました。

しかし、1981年に10年たった東京電力の福島原発の一号機で、当初考えていた
ような廃炉・解体が全然出来ないことが分かりました。このことは国会でも問
題になりました。

この時、私も加わってこの原子炉の廃炉、解体についてどうするか、毎日のよ
うに、ああでもない、こうでもないと検討をしたのですが、放射能だらけの原
発を無理やりに廃炉、解体しようとしても、造るときの何倍ものお金がかかる
ことや、どうしても大量の被曝が避けられないことなど、どうしようもないこ
とが分かったのです。原子炉のすぐ下の方では、決められた線量を守ろうとす
ると、たった十数秒くらいしかいられないんですから。

机の上では、何でもできますが、実際には人の手でやらなければならないので
すから、とんでもない被曝を伴うわけです。ですから、放射能がゼロにならな
いと、何にもできないのです。

放射能がある限り廃炉、解体は不可能なのです。人間にできなければロボット
でという人もいます。でも、研究はしていますが、ロボットが放射能で狂って
しまって使えないのです。

結局、福島の原発では、廃炉にすることができないというので、原発を売り込
んだアメリカのメーカーが自分の国から作業者を送り込み、日本では到底考え
られない程の大量の被曝をさせて、原子炉の修理をしたのです。今でもその原
発は動いています。
◇◇◇

平井さんは1997年1月に亡くなっている。これを書いたのはそれ以前だから、
その後の年月を経て、人体を防御しながら作業する方法が多少は進歩している
かもしれない。

しかし、今回の福島第一原発事故では強い放射能が人を寄せつけず、作業がままな
らないうち日に日に深刻度が増していることも事実だ。

テレビで物言う学者は机上の空論を繰り返す。現場にいる生身の人間は、理屈
通りには動けない。もはや、神仏に祈るしか道はないのだろうか。



いかがでしたか?
僕は意図的に内容を吟味して、国民を誘導しようとしているマスメディアを信じません。TV番組といえども、我々と同世代のプロデューサーがスポンサーの意向をふまえて構成している、お茶の間劇場であることには違いありません。
原発に関して、虚偽のコメントをした学者も政治家も、社会的に葬り去ってほしいです。
TVでコメントしている人達、全員になるかも知れませんね・・・

Posted by 管理者 at 20時11分

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